はかないもの と ほんもの と
【Relaxing stroll】
毎日、花・植物の楽しさをいろいろな角度から書いています。
毎年のことなのに
桜前線のニュースに心もときめきます。
昨日あたりから神戸でも、一枝の桜便りがあちこちで聞かれるようになりました。
このあたりで有名な王子公園や、夙川の桜も、
枝はピンク色に見えるのに、まだ花はかすかな枝姿
来週あたりが見ごろですね。
みんなが大好きな桜です。
そして
その桜は、「はかないもの」の代表のように、儚い夢と重ね合わされ
少し切なさも運んできます。
それは、日本人ならよく知る、古の代表的な歌にも詠まれていて
連連 恋々と私たちの心を惑わし続けてきたのだと、知ります。
例えば古今和歌集は延喜5年(905年)に奏上されたとWikiに書かれていますので、
その頃から考えたとしても1000年以上も、、。
春には桜に思いを馳せてきたのですね。
半ばあきれるような、尊敬するような、
それでも実際にその満開に咲き誇る姿を目の当たりにする段には、
人をはるかに凌駕する生き物のようにすら思えるのですから。
今も昔も連連と、、。
ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ
紀友則
「こんなに日の光がのどかに射している春の日に、なぜ桜の花は落ち着かなげに散っているのだろうか。」
ねがはくは 花のもとにて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ
西行法師
「願うことなら、桜の木のもと、春に死にたいものだ。そう、あの二月の満月のころに。」
花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
小野小町
「桜の花の色はすっかりあせてしまったことよ。長雨がふっていた間に。わたしの美しかった姿かたちもおとろえてしまった。むなしく世をすごし、もの思いにふけっていた間に。」
※意訳・写真はWEBよりお借りしました
※西行法師のころは太陰歴ですね。おおよそ 今でいう3月の、満月のころ・・。
花を愛でる桜の季節。
毎年思い出し、読み返す桜のことを書いた記述があります。
最近はWEBで検索すると出てくるので、便利でありがたいことです。
私の花に憧れる原点ともいえる
中学の教科書にあった一節を明日はご紹介したいと思います。
花とともに
今日もありがとうございます。
にしむらゆき子
、
0コメント